という事で久々にお金の話でもしてみようと思います。このブログを立ち上げて4年が経ちまして広告に頼らずお小遣いを稼ぐ方法を模索してきましたが、ようやく再現性の高い手順を構築出来たと言えるレベルになったので皆さんとレポートを共有しようと思います。
めちゃくちゃ簡単に言うとこんな手順です。
- お金を払ってでも解決したい問題を探す(リサーチ)
- 自分の経験をフル活用して問題を解決する方法をコンテンツ化する(商品作り)
- 作ったコンテンツが困っている人の特効薬であると伝える記事を書く(宣伝)
- 安心感があって誰でもすぐに買える方法で売る(販売)
- 購入者にウザい事はしない、必要な時に必要な分だけサポートを丁寧に行う(フォロー)
- 利用者の声をコンテンツに反映する(改善)
箇条書きにしてみると特別目新しい事はないんですが、それぞれの項目で具体的に何をするかという深度で言語化できるようになったので限界まで詳しくまとめてみました。
全部で約3万文字の大作になってしまいましたが、ネットビジネスに取り組む多くの人に役に立つ研究発表に仕上がったと思うので良かったら読んでみて下さいm(_ _)m
実際の売上
当ブログから発生した今までの売上はこんな感じ。
freeeの4年分のレポートが長すぎて全部のスクショを載せるのが面倒だったので、コロナ前で一番ピーク時のレポート画像を掲載しています。4年間の合計で300万円弱くらい稼ぎました。
公開するほど大した売上じゃねーわ!というツッコミはその通りなんですが、見て欲しいのは月数万円程度の売上ではなくて零細ブログでも広告に依存しないマネタイズモデルを確立できたという部分で、今回はその辺りにスポットを当てて話をしたいと思います。
広告なしで稼げる秘密の手法
僕の場合ですが一言で言うと「自作したスクリプトやツールをユーザーに販売している」のが当ブログのやり方で立ち上げ当初から広告に依存せずこれ1本でお小遣いを稼いでいます。当ブログで実際に販売している商品の一覧は「プラグイン・有料記事のご注文はこちら」ページで確認できます。
僕の場合は多少自信を持って提供できるのがプログラミングだった、というだけでユーザーに提供するコンテンツは何でもいいと思ってます。絵の描き方・毛玉の上手な取り方・赤ちゃんを泣き止ませる方法・拾った石を売るとか、自分の人生を振り返って今まで生きてきた経験そのものを活かせばいいだけです。
誰にどうやって売るかがキモ
大事なのは何を売るかではなく誰にどうやって売るかがマジで重要でこの部分が抜けていると誰も必要としていない自己満足コンテンツを作ってしまったり、価値のあるコンテンツが完成しても欲しい人に届かなかったりして全然売れないという事が良く起こります。
世の中にはそこら辺に落ちている葉っぱ・木・石みたいな一見価値の無さそうな物を売ってしっかり稼いでいる人もいます。冬になったら松ぼっくりがめちゃくちゃ売れるの知ってますか?クリスマスツリーやリースに使う人が大勢いるからです。
こんなゴミみたいなの欲しいですか?僕は正直いらないです。でもお金を払ってでも欲しいと思っている人がいるという事を知らないあなたは結構な損をしているかも。バイトとか残業するより落ちている枯れ葉とか松ぼっくりを拾って売った方が稼げるかもしれませんよ?
あなたが秒でできる事で困っている人は日本だけでも数百・数千人といるハズです、え?なんでこんなの買うの?そこに落ちてるじゃん、みたいなあなたの知識・経験は実はすごい価値をもっているんです。それを最大限に生かすには「困っている人を探し出して問題解決方法を提供する」事がめちゃくちゃ極意なんです。
自前で売らなくても外注サイトで受注すれば良くね?
外注サイトいっぱいありますよね、お金を稼ぐならクラウドワークス・ランサーズ・ココナラみたいなサービスで活動すればいいでしょ?って意見もあると思いますし僕も否定しません、出来る人はそれでいいと思います。
僕の感覚でいうと外注サイトは飛び込み営業で、広告なしマネタイズはお店に商品を並べて客を待つ小売スタイルです。自分のスキルをプレゼンして高値で客に売るフリーランスガチ勢は外注サイトで全然いいと思いますが、僕みたいにストレスフリーで自分のペースでチマチマ進めたいエンジョイ勢にはそこまでのエネルギーはないんです笑
それにお客さんごとに毎回仕様の違う仕事を受けるのってやりがいあるけど大変じゃないですか、それに比べれば一度パッケージ化したコンテンツを作っちゃえば後は欲しい人が勝手に購入してお金が入ってくるようになるので、素人相手に長々と説明するような時間のかかるコミュニケーションも必要ありません。
結局、どこで売るか問題は環境と向き不向きで決めればいいと思いますが、外注サイトが上位互換とは僕は思っていません。
そもそもなんで広告掲載しないの?
元々は僕もネットビジネスに興味がありまして、いくつもアフィリエイトサイトや広告メインのブログを運営してみましたが結構頑張って記事を書き続けても2-3万/月程度(時給はたぶん内職レベル)しか稼げず自分が成功と思えるほど上手く行ったサイトはありませんでした。
ブログや書籍で色々勉強しSEOの知識やプログラミングの技術などをたくさん学びましたが、どうしても壁を突破する事ができず楽して稼ぐ(=時給を上げる)という自分の目標に向かって進んでいる手応えは感じていませんでした。
余暇の時間とはいえ相当努力しているハズなのに上手く行かないという事は、僕に問題があるんじゃなくて一般的に言われているアフィリエイト・アドセンスでの稼ぎ方の構造自体に何か問題があるんじゃないか、と考え始めたのが広告なしマネタイズの最初の一歩でしたね。
こういう失敗の果てに得た気付きを検証・実験するのが当ブログの裏テーマで、4年という長い年月を費やして個人アフィリエイターの構造的弱さを理解する事ができました。
アフィリエイトガチ勢との競争は不毛、勝てるワケない
これにハッキリ気付いたのはキュレーションメディアの運営に大手企業が参入してきた時でした。
古くは2ちゃんねるまとめサイトがボロ儲けしていたように、他人のふんどしを上手く利用してお金を稼ぐまとめサイトという手法は当時検索エンジンからの評価も謎に高く、おいしいコンテンツとして昔から存在していました。
僕自身は2ちゃんねるまとめサイトは運営してませんでしたが羨ましく思っており、当時はプログラミングの技術も皆無でどうやって膨大な記事をまとめているかが分からず参入する事は叶いませんでした。
言ってもまとめサイトってのは個人がスキマ産業的にコソコソ始める物で、この著作権的にグレーなジャンルに大企業が桁違いの予算をぶち込んで降臨した時、アフィリエイトは完全に無理ゲーなのを悟りました。どこにも勝てる要素皆無です。
この経験から僕の結論はこうです。好条件のアフィリエイト案件が多いジャンルは死屍累々のレッドオーシャン、広告主のいないジャンルはアフィリエイト勢が存在しない未踏の地、です。
ASPに掲載しているような広告は企業も含めてライバルが多すぎます。個人が趣味レベルの時間を使ってブログを書いた所で太刀打ちできるハズがないんです。
質の良い記事が書けて検索の上の方に出る事もあるでしょう、しかし広告と親和性の高い記事ネタは後追いのライバルが多い以上、今検索上位にいる記事でも常に新しいライバル記事と比較され、最適化されたSEO・最新のテンプレ・新しい情報を追い続けなければならなくなり、検索上位をキープするためのランニングコストが高くなります。
そういった状況で新しい記事を執筆しつつ過去記事もリライトし続けられますか?僕には無理です。つまり、稼げる広告のジャンルは相対的に「ランニングコストを投入し続けなければ記事の寿命が短くなりやすく、生涯期待値は高くない」と考えられます。
こういった考察からライバルがいないジャンルを探しているうちに広告が少ないジャンルに行き付き、結果、掲載できる広告がない。というのが実際の所です。でも人さえ集められればお金はいくらでも稼げるという考えは持っていたので、広告なしでどうやってマネタイズするかという方向に集中するようになっていきました。
ブログの自由度が下がる
一番分かりやすいのはセンシティブなコンテンツ、例えばエロ・グロ・ギャンブル・タバコ・酒みたいな取り締まりのルールが厳しいジャンルを扱うと一般的な広告の審査に落ちたりする事があります。
そんな経験をすると広告会社の意向に沿うようなブログを作って忖度した記事を書き始めちゃうじゃないですか、せっかくブログにチャレンジするならちょっとでもお金になった方が嬉しいですからね。
そうやって自分が書きたい事ではなく広告会社が書かせたい事を気を利かせて書いても、マネタイズを広告に依存しているとブログの内容に問題があるなど言われて担当者の一存で報酬を取り上げられてしまったり、収益を見込んでいたアフィリエイト広告が突然打ち切られたり、最後の大事な部分でハシゴを外された話は現実にいくらでもあります。
要するに個人アフィリエイターは広告ビジネスヒエラルキーの中で最下層の下請け会社的なポジションなワケです、広告主やASP視点で考えればいくらでも替えが利く存在ですし雑草のように次々新しいアフィリエイターが沸いて出てくるんですよ。そんな状況で個性的な事をするアフィリエイターにわざわざ広告を預ける必要ありませんよね?会社のイメージ損ねるかもしれませんし。
スポンサーの顔色を伺いながらブログ書きたいですか?ルールを気にして我慢しながら作業するなんて普段の仕事と一緒じゃないですか。僕は自分の趣味の世界くらい自由にやって面白いと言ってくれる人とだけ交流して楽しみたいです。
作業時間と時給を計算してみる
正直ブログの運営はほとんどやっていませんし、記事だってブログを立ち上げてから4年で30記事くらいしか書いてません、昔の古くてダサい記事もそのままにしています。
とはいえ何の活動もしていないのではなく、僕の場合は記事以外のコンテンツの作成・検証・フィードバックみたいな作業に時間を使っています。ブログは主にそれらのコンテンツを宣伝するための手段であって、ブログ運営に時間をかけても稼ぎが大きく増えるわけじゃないと知ってるので、なるべくブログは触らずに新しいスクリプトやツールを作る時間を多くとるようにしています。
それでも月にブログ運営&コンテンツ開発に20時間もかけていないと思うんで4年間で300万円稼いだ時給を計算してみると、
- 4年=48か月
- 300万円/48か月=62,500円/月
- 62,500円/20時間=3,125円/時給
という感じで時給3,000円くらいなので結構割のいい感じで稼いでたみたいです。
アクセスの集め方
これは普通に検索エンジンからの流入のみですがSEOは特別に力を入れてはいません、みんながやっている基本的な事は僕も一応やっているという程度です。
一般的に言われるアフィリエイトやアドセンスなど広告をメインにしたマネタイズモデルだと、とにかくビックキーワードで上位表示させる事が最重要だと思いますが、ウチのようなコンテンツ直接販売型のモデルは解決できる問題を抱えているユーザーにぴったりリーチする事が最重要で、特に悩んでいないような人にたくさん来られてもお金にはならないんです。
そういった一般的なブログとはちょっと異なる事情を踏まえて、コンテンツの販売という観点からこうした方がいいよな、といくつか気を付けている事はあるのでご紹介します。
記事タイトルで訪問ユーザーを絞る
僕の場合は完成したスクリプトやツールが先に手元にあって、それを使って解決できる問題を抱えている人はどんなキーワードを組み合わせて情報を収集するかな、と考えて記事タイトルを付けています。
定量的に言うなら「google search console > 検索パフォーマンス」で表示されるCTRが100%に近づくようなタイトルを、google検索の予測変換や関連キーワードをピックアップするツール(ラッコとか)でキーワードを探し組み合わせて作っています。
もちろん検索流入のユーザーを完璧にコントロール出来ているわけじゃないですよ、ただゴリゴリにビックキーワードの上位を狙うんじゃなくて3-4つの複数キーワードでタイトルを構成するのが、問題が明確なユーザーに届きやすい様に感じています。
サンプルで僕の記事タイトルをいくつか見てみると、
- YouTube の コメント を python で取得して CSV で保存する(4つ)
- 【維持費0円】 FANZA API から動画データを スクレイピング し続けるGAS スクリプト を公開(3つ)
- スクレイピング で大量の パチンコ ・ パチスロ データ を一気に 収集 する方法(5つ)
こんな感じです。
記事タイトルの付け方は本当に人によって違いますが僕の場合は煽り文句とか口語とかは使わず、google検索中のユーザーがDIYプログラミングのスニペットを見ただけで「あった見つけた~!!」とテンションが上がるような記事タイトルを考えるようにしてます。
たまにタイトルをリライトする
とはいえ、自分では考え付かなかったキーワードで検索したユーザーが記事を読んでいる事もあるので、Search Console Insightsをたまに見て検索ユーザーのキーワードを確認しタイトルに盛り込んだり、検索キーワードに上がってこない部分を削除したりするのも効果的です。
記事のクオリティ自体が高ければタイトルのキーワードを少し変えるだけでアクセスが激増する事もあるので、作業時間がほとんど掛からないアクセスアップ手法として結構オススメです。
ユーザーにぶっ刺さる記事を書いて検索順位を上げる
僕がコンテンツの作成以外で時間をかけているのは記事書きで1本の記事を書くのに1-2週間かかっちゃう事もあります、今書いているこの記事も書き始めてからすでに3週間くらい経過しておりまして、ブロガーの中では相当な遅筆の部類に入るんじゃないかと思います。
もちろん書くスピードが速いに越した事はないんですが、重要なのは問題を抱えて訪問したユーザーがその記事1本ですべての悩みを解決し大満足で帰るような最高クオリティの記事を書く事だと思っていて、これが出来れば多少SEOアルゴリズムのアプデで検索順位が変動しようが後追いのライバル記事が増えようが、検索順位が上位から落ちる事はめったにないと考えていますし、実際僕の記事は狙ったキーワードでずっと上位表示されています。
ユーザーにぶっ刺すための濃厚な記事の書き方にはコツがたくさんありまして、これを皆さんに伝わるように具体例を出しながら説明するとかなり長くなってしまい、広告なしマネタイズ手法の解説という流れが逸れてしまうので後述の「広告なしで稼げるブログを構築する手順」で全部絞り出しています。
広告なしでマネタイズが上手く行った実例をご紹介
ここまでの話で当零細ブログが広告なしでもマネタイズ出来た事をお伝えできたと思います。ここからは当ブログ内でも上手く行ったと言える具体的なコンテンツ販売の事例を交えて、当時の考えていた事や学びを振り返ってみたいと思います。
ケーススタディ①:youtubeまとめサイトの作り方
4年前に当ブログで1番始めに執筆し始めたネタでwordpressを改造し自動的に動画コンテンツを投稿し続ける完全放置まとめサイトを作ろう、というのがコンセプトの記事です。
誰でも再現できるように限界まで細かく記事を書いていたら8記事にも分割してしまい、ずいぶん長いシリーズになってしまいました。今思えば当時は書きたい事をコンパクトにまとめる技術や執筆のテンプレが完成していなかったんだと思います。
このケースでは動画まとめサイト作成シリーズの記事群でユーザーを集客しyoutunerへ誘導する事で有料コンテンツを販売する形になっています。宣伝方法は普通で記事下のエリアにyoutunerの簡単な説明とnoteへのリンクを貼っているだけです。
有料コンテンツへユーザーを誘導する際の心理的なポイントとしては「無料で完全放置の動画まとめサイトを作りたい」という心理で訪問するユーザーに対し、PHPを駆使してwordpressを改造する事で本当に無料で自作できるだけの情報を全公開します。ここに嘘はないです。
しかし、プログラミングが出来ない人・自作するための時間がもったいない人は、記事を読み進めていく内にPHPを勉強してまとめサイトを自作するまでに膨大な時間が掛かる事に気付き、完成までに必要な自分の時間と2,990円のプラグインの価値を天秤にかけて比較し始めます。ここで大抵の人は数十時間かかるくらいなら 2,990円を払おうという心理に傾くんだと思います。
上記のpaypal入金リストからも分かる通り、販売を開始してから4年経過したyoutunerは一定のペースで今も売れ続けており、多少は誰かの役に立っているのかなと嬉しく思っています。
youtunerが売れ続けている一番大きな要因はニーズと価格のバランスだと考えてまして、youtubeの動画まとめサイトを作るという類似の商品やサービスはいくつもあります。しかし、価格が高かったり日本語に対応していなかったりと手軽に使いたい日本人ユーザーにとっては微妙に敷居が高かったんじゃないかと推測しています。
そこに日本人の僕が日本語で作ったyoutubeまとめプラグインと、必要な機能だけを実装し安価に仕上げたパッケージという価格設定がライト層にマッチしてロングランしているんだと考えています。
ケーススタディ②:youtubeコメントの取得
次は「YouTubeのコメントをpythonで取得してCSVで保存する」という記事が関連キーワードの検索結果の多くで1位をキープし、具体的な問題を抱えているユーザーに特効薬となるツールを提供し続ける事に成功したという事例です。
この記事ネタは後述の「広告なしで稼げるブログを構築する手順 > ①」で詳しく解説している再現性の高い調査手法によって発見した物で、やり方さえ知っていれば誰でも発見できたハズのネタでした。
ですが、それなりにニーズがあるのに記事を書いても儲からないジャンルのため、ネット上にユーザーの問題が完全に解決する満足な情報が提供されておらず現状僕の一人勝ち状態になっている感じです。試行錯誤してきた手順が今回のケースでようやく完成形が見えたという僕の中では感慨深い事例の一つです。
マネタイズまでの構造としては「YouTubeのコメントをpythonで取得してCSVで保存する」 記事でユーザーを集客しつつ、noteの「youtubeのコメントを簡単にCSVで取得するツールをpythonで作った」へ誘導し有料コンテンツを販売しています。
今回の事例でも広告なしマネタイズの基本的な構造は先述の①と同じで、「youtubeのコメントをデータで取得したい」という明確な問題を抱えているユーザーに対して、コピペで動くpythonのスクリプトという治療薬を無料で公開しています。
しかし、このpythonスクリプトを普通に実行するには少なくとも「pythonの知識」と「youtubeAPIの知識」が必要で、これらを未学習の方や自作する時間がない方にとっては即座に問題を解決できるとは言えない物だと思います。
そこで、このスクリプトをpythonのTkinterというライブラリでデスクトップアプリ化し、入力項目を3つだけに絞り込んでpython/youtubeAPIを知らなくてもyoutubeのコメントを取得できるようにYCGという名前を付けてパッケージ化した物をnoteで公開しました。
このデスクトップアプリは手順通りというか予想通り売れました、もちろんニーズの規模や価格を鑑みると瞬間的にボロ儲けできる物ではないです。
しかし親和性の高い広告が存在しない記事ネタな以上、後発ライバルが参入し同等クオリティのコンテンツを投入してくる可能性は低く、長期間に渡ってチャリンチャリンしてくれるんじゃないかと予想しています。
管理面で特筆すべきはこのYCGというツールだけ購入者からの「分からない・使えない・動かない」という問い合わせが1件も来ておらず、もちろん返金要求もありません。
スクリプトコードをそのまま販売する場合などは結構な頻度でユーザーから問い合わせが来るんですが、機能を絞りこんでインターフェースをスリムに簡略化した事でユーザーが間違った操作をする余地がなくなった結果、問い合わせする事が無いんじゃないかと分析しています。
こういった購入者へのアフターフォローは時間が掛かる割にはお金にならず極力減らしたい要素なので、パッケージ化の段階でユーザーが間違った操作をする余地を与えないほど作り込むというのは販売後の管理面で高い効果があるんだな、と非常に勉強になりました。
ケーススタディ③:動画付き自動ツイートbot
セクシー動画のサンプルムービーをtwitterに自動投稿し、リツイートする形でアフィリエイトリンクを追加するSNSアダルトアフィリエイト手法をGASでbot化したスクリプトで、コピペして設定の一部を書き換えるだけで誰でも自動アフィリエイトのオーナーになれるというコンセプトです。
こういったセンシティブな内容の記事を真面目に書けるのも広告なしマネタイズのメリットですね。
このネタもコンテンツを開発する前から、一定の需要はありながらネット上に十分な情報が公開されていない事がはっきりしていたので、ちゃんと動くスクリプトさえ作れば売れると事前に分かっていました。
twitterの自動投稿bot自体は有料・無料で色々ありましたが、今回は動画コンテンツをメディアにアップロードしつつツイートに埋め込んで投稿という機能を自動化したかったので、参考になる類似商品やサービスを探すも見つからず、twitterAPIの公式マニュアルや海外サイトの情報を頼りに作ったので結構苦労しました。
このスクリプト開発の難易度から言っても参入障壁がそこそこ高く、ライバルとなるような類似コンテンツは生まれにくいだろうと内心ニヤニヤしながらスクリプトを書いていました。
コンテンツ完成後は「【FANZA対応】googleスプレッドシートから動画付きツイートを自動投稿するTweetBotの作り方」という記事で集客しつつ、有料noteの「ツイッターに動画付きで自動ツイートするBot【コピペで動く】」誘導する事でマネタイズしています。
このスクリプトもリリースからチマチマと売れ続けていまして、関連コンテンツの「FANZA動画データをgoogleスプレッドシートへ自動収集するGASスクリプト作った【維持費は無料で】」と合わせて、毎月チャリンチャリンしてくれています。
当コンテンツに関してはご購入頂いたユーザーからの導入サポートに関する問い合わせが比較的多く、特にtwitterAPIとgoogleスプレットシートを連携する部分で上手く行かない場合が多いようです。時給に影響するほどではないと思いますがアフターサポートに費やす時間は他のコンテンツよりも多めな気がします。
ですが、googleスプレットシートはgmailのメアドだけで他の人と簡単に共有できるため、導入サポートを求めてくるユーザーさんにはスプレットシートを直接見せて貰ってGASやAPIの修正を行う事ができたので、普段のメールのやり取りだけでエラー原因を特定するよりも手間はかかりませんでした。
元々作成するコンテンツによって使用するプログラミング言語や環境は変えていましたが、アフターサポートの簡単さという今回の経験からgoogleスプレットシートとGASの評価が僕の中でずいぶん上がりました。
広告なしで稼げるブログを構築する手順
上記3つのケーススタディは一つの再現性の高い検討プロセスによって計画的に生み出された産物であり、やり方さえ知っていれば毎月お小遣いを稼いでくれる記事とコンテンツを作る事は誰でも可能です。
僕はたまたまプログラミングを有料コンテンツとして扱っていますが、皆さんが得意な事を有料コンテンツとすれば全く問題ありません。僕が書いたスクリプトだって本職のプログラマーが見たら失笑するレベルの稚拙な物だと思います。
ですが、個人レベルで人の役に立って対価を得るコツはコンテンツのクオリティよりも「分かりやすさ・対応の速さ・誠実さ」の3つがとても大切だったなと振り返って思います。これらはいずれも組織が大きくなると悪化しやすいポイントなので個人レベルでも差別化しやすい要素です。
という事で、ここからは広告なしマネタイズを行う際の具体的な検討プロセスについてのお話です。ここではエッセンスだけでなく検討プロセスに沿って実際に売れそうなコンテンツを作ってみますんで、僕の作業も参考に皆さんにも広告なしマネタイズの可能性を感じて頂ければ嬉しいです。
①マネタイズ可能なネタを探す
興味のない人を説得してお金を払わせるのはプロの営業マンでも至難のワザなので、重要なのは最初からお金を払う気のあるお客さんを探す事です。なので僕はクラウドワークス・ランサーズ・ココナラの3つの外注サイトを巡回し自分の得意なジャンルで繰り返し依頼されている案件を探しています。
【具体例】
例えば僕がプログラミング系でネタを探す場合はこんな感じです。
まずはクラウドワークスのシステム開発カテゴリを一取り眺めてみます。依頼されている案件のタイトルから繰り返し使われているキーワードに注目してザーッと案件一覧を流し見ていくと、今回はamazonからデータを取得して欲しいという依頼が何件があったので、amazonを含むキーワードで発注されている仕事が何件あるか調べてみます。繰り返しニーズがあるかも見るため募集終了案件も表示しました。
結果は554件がヒットしましてamazonに関するツールの開発案件が繰り返し依頼されているようでした。報酬額も30,000~200,000円程度と高めなので価格的な差別化要素も今後使えるかもしれません。
暫定的にコンテンツのネタを「amazonのデータを取得して何かをするツール」と定めて、ランサーズとココナラも確認してみます。画像は省略しますがいずれのサイトもamazonの商品価格や在庫情報に関する受発注が頻繁に行われている様子でした。
②ニーズを深堀する
①で暫定的なコンテンツネタを見つけられたら、この情報がどんな人にどんな得を与えるのかを良く知らなければピントがズレたコンテンツを作ってしまいます。ここでは自分が発注者の側に立ってどういったニーズ・問題があると自分が考えたコンテンツネタが役に立つのかを深堀していきます。
やり方はシンプルでひたすらgoogleで検索します。ネット上で同じような問題に悩んでいる人を探し、自分のコンテンツをその人に提供すれば問題が解決するのかをシミュレーションします。
【具体例】
先ほど「amazonのデータを取得して何かをするツール」とコンテンツネタを定義しましたが、これをキーワードで検索しまくってネット上にどんな悩みが転がっているのか探していきます。実際に僕がgoogle検索で調べたキーワードは下記の感じです。
- amazon データ 取得
- amazon 商品データ 稼ぐ
- amazon 在庫データ 稼ぐ
- amazon せどり 稼ぐ
- amazon 仕入れ 稼ぐ
- amazon 販売 稼ぐ
- せどり 仕入れ コツ
- 電脳せどり 仕入れ
- せどり 無在庫販売
- せどり amazon 在庫なし
- せどり プレ値 意味
- せどり 自動化
- せどり 仕入れ 自動通知
- せどり 在庫復活
- ツイッター 在庫復活
改めてみると徐々に検索キーワードが変化していく様子が面白いですね。この通り調べて分かった事は以下で、
- amazonデータを欲している多くの人は「せどり」と呼ばれる商売を行っている
- せどりとは「商品を安く買って高く売る」、小ロットでシンプルな価格差を抜くビジネスモデル
- 商品の仕入れ方は実店舗 or ECサイト
- 仕入れのコツはECサイト間で価格差の大きい商品か、在庫が欠品している商品
- amazonの価格情報と在庫情報が取得できれば、儲かりやすい商品が探しやすくなる
- 在庫復活情報を自動ツイートしてamazonアソシエイトで稼いでるアカウントもある
という所までは理解できました。要は「amazonの価格情報や在庫情報を用いて稼げる商品を自動で探し出す」事ができれば、後は商品を買って売るだけで儲かるからそのツールが欲しい人はいくらでもいる、という感じでした。ツールを直接販売する形でも良さそうですし稼げる商品の情報をSNSへ自動投稿して広告で稼ぐ事も出来そうです。
これで外注サイトでamazonのデータ収集を依頼している人が何に使うのか深く知る事ができましたので、これから作るコンテンツの精度はかなり向上したと思います。
③ライバルになり得るコンテンツをチェックする
どんな人がどんな問題を抱えているか理解できるまで調査が進んだら、次はその問題の解決に取り組んでいるライバルとなるツール・サービスを広く探していきます。
僕はこの工程が非常に重要だと考えていて、例えばgoogleを使っている人に自分が作った検索エンジンを提供した所で使って貰えるでしょうか。自力で検索エンジンを作り出した技術力はハンパないかもしれませんが、googleより高性能な検索サービスを個人で開発・運営するのは現実的ではないと普通は考えると思います。
広告なしマネタイズのコツは誰もいない未踏の地を見つける事です。太刀打ち出来ないような強力なライバルがすでに存在している場合は、ここまで考えたコンテンツネタは残念ながらボツにして①のネタ探しに戻ります。
これはコンテンツネタのアイデア出しにも通じる考え方なのですが、ライバル達と差別化するコツとしては専門化/ニッチ化/絞り込みが重要でその分野であれば日本トップ3くらいは目指せる、というマニアックな条件にするのがポイントです。
先ほどの検索エンジンの例で言えば、googleのような汎用性の高い検索エンジンは無理かもしれませんが、日本人女子プロダーツプレイヤーの情報をまとめたポータルサイトであれば日本でトップ3を目指せるかもしれません。「日本人女子プロダーツプレイヤーのポータルサイト」が難しそうであれば、僕なら次のように1 > 2 > 3 > 4と専門性を高めて絞り込みライバルチェックをしていきます。
- 日本人女子プロダーツプレイヤーのポータルサイト
- 日本人女子プロダーツプレイヤーが使っている女性向けダーツをまとめたサイト
- 日本人女子プロダーツプレイヤーに人気な女性向けダーツのカスタマイズパーツを紹介・解説する専門サイト
- 日本人女子プロダーツプレイヤーに人気な女性向けダーツのカスタマイズパーツを取り扱っているショップのアンテナサイト
みたいな感じで、連想ゲームのようにライバルサイト・サービスがいなくなるまで深堀していきます。このように専門性を高めて深堀していくと、最終的には誰も興味のないマニアック過ぎるコンテンツになってしまうので検索ボリュームと比較しながら、トップ3を狙えるニッチ具合でそれなりに見込みユーザーもいるレベルのネタを探すのが理想です。
大きな目標を掲げるのは悪い事ではありませんが、小さな市場でトップをとって徐々に広げていく方が成果が出やすいですし、得られたデータからABテストなどでUIや提供情報を最適化する事で、簡単にはライバルに崩されない堅牢なコンテンツに成長させる事も難しくありません。
【具体例】
それでは実際にやってみます、②までで考えた 「amazonの価格情報や在庫情報を用いて稼げる商品を自動で探し出す」 ツールがすでにネット上に存在しているかを調べてみます。
すごいいっぱいありましたね笑、広告を打っているサービスが複数提供されている時点でコンテンツネタとしてはかなり厳しいので、ライバルがいなくなるまでマニアックな内容に深堀して専門性を高めていきます。
キーワードを「せどり ツール 作り方」の3つに増やして調べてみると、1位の記事でもせどりツールの作り方は書いていないという事を発見しました。このキーワードのセットはせどりのツールを自作しようと考えている人が検索しているハズですが、検索1ページ目に出てくるサイトは有料せどりツールへの宣伝記事ばかりでした。アフィリエイト報酬がかなり美味しいみたいですね。
せどりツールそのものはライバルが多く投入しても勝てそうにありませんが、せどりツールの作り方をプログラムベースで公開しているサイトは1つもない上に希少性・専門性が高くある程度需要も見込めそうなので、今回はコピペで動くせどりツールのスクリプトを書いて有料記事で公開する事にします。
ツール本体ではなく作り方をコンテンツとするなら見込み客はせどらーだけではなく、外注サイトでの活動を考えている駆け出しフリーランスプログラマーみたいな人も含まれてくると思うので、記事の価格は多少高く設定しても買ってもらえるかもしれません。
④オリジナルコンテンツを作り効果を検証する
ここまでの工程で①問題の把握、②ニーズの確認、②市場調査まで終わりました。ようやく本命のコンテンツ作りに入るわけですが、ここまでの下調べがしっかりと出来ていれば生み出されるコンテンツは間違いなく高い価値を持っています。
販売するコンテンツは焦らず・丁寧に・必要な物を・必要な分だけ作って、何度も繰り返し自分で使ってみて下さい。僕もコンテンツを作る時は100回まではいかないと思いますが近いくらい使って直してを繰り返していると思います。この記事も公開前なのにリビジョンが750回を超えました。
僕が目指す問題解決コンテンツの理想は「ユーザーに支払い以降の作業を要求しない」物が最高の仕上がりだと思っていて、ツール/アプリを自作する自分としてはUIをシンプルにして入力や設定などの作業を極力減らし理想形に近付けられるよう工夫しています。
コンテンツが完成した後のチェックも重要で自分の目では見つけにくい修正点が隠れている事も多いです。そういった部分は他人に見てもらうとすぐ見つかったりするので、販売する前に協力者へβ版を配布して要望・課題を洗い出してもらうのも効果的です。
大切なのはコンテンツが①‐③の要件に合致しているかどうかなので、このコンテンツを使えば見込み客の問題が本当に解決するのか常に意識しながらコンテンツを作り込みます。
【具体例】
③までの検証手順で「せどり ツール 作り方」というキーワードで情報を探しているユーザー対し、コピペで動くせどりツールのスクリプトを提供する事がコンテンツとして競争力がありそうなので実際に書きました。
amazonからデータを取得するのは地味に難易度が高くAPIはあっても利用申請のハードルが高かったり、スクレイピングしようにもサイトの構成が複雑で狙ったデータを取得するには研究が必要なんですが、今回はそれらを解決してスクリプトをコピペしてnode(amazonにおけるジャンルID)とキーワードを指定するだけでデータを取得できるように作り込みました。
このスクリプトでは商品別・コンディション別に価格情報を取得できるので定期的な商品価格の監視が可能です。後は指定価格以下の場合に通知を飛ばしたり、asinで他のECサイトと価格を比較したりするだけでせどりツールが完成します。
今回はスクリプトそのものをコンテンツとして解説しながら有料公開する予定なので、UI(ユーザーが入力する画面)まで作る必要はありません。ツール/アプリの形で売る場合はデスクトップアプリ/webサイト/linebotみたいなUIの部分まで作る必要があります。
ちなみに今回書いたスクリプトコードの価値は高いと思いますがここでは公開しない事にします。中身が結構難しく公開すると広告なしマネタイズと関係のない問い合わせが増えそうな気がするので、コンテンツは完成したという事で話を進めます。
⑤適切な値段を付ける
商品価格の決め方は古くから研究されていますし僕よりも詳しい方も大勢いると思うので、正しいかは別としてここでは僕がコンテンツを作成し販売する際の値付けのステップを振り返ってみます。
step | 内容 | 理由 |
1 | 類似サービス・類似コンテンツよりちょこっと安く | 類似コンテンツを後発で投入する場合はシェアを奪うためにも差別化が必要、一番シンプルで効果が高いのは値段を下げる事。 |
2 | 独自性・希少性はちょっとプラス材料 | 他にはない機能や真似されにくい要素は価格に対してプラス材料、とはいえその希少性をユーザーが求めているかは売ってみないと分からないので過大評価は禁物。 |
3 | ユーザーがコンテンツを買う事でどれくらい得をするか | ツール/アプリなど購入者の作業を代行するような機能の場合、利用する事で毎月何時間作業が軽減されるか、軽減された時間×作業者の時給×効果の持続期間(ツール/アプリの寿命など)を大体の基準価格にする。 |
4 | ユーザーにいくらなら買うか聞いちゃう | ある程度活動しているとコミュニケーションが取れるようなお得意様が付く事があります。そういう協力的なユーザーが周りにいる場合は、買っても良いと思える価格・高いと感じる価格・安いと感じる価格を聞いてしまうのも有効な手段です。 |
5 | リリース後に価格を変えて最大値を模索する | 1-4のステップでおおよその価格を算出し思い切って売る、売れなければ値下げし売れれば値上げする。商品の安直な値下げ・値上げはダメという情報も多いが、あれは企業や規模の大きな取引の話しで個人が月に5-10個売れるかというレベルなら気にする事はないと思います。 |
こんな感じですね。
他のものづくりや個別受注の案件とは価格の決め方がずいぶん違うと思います、これらの場合はコンテンツの完成までにかかった原価を必ず売値に乗せるはずですが、僕がデジタルコンテンツを自作して売る場合は原価は値付けにまったく反映していません。
理由は費やしたコストと言えば僕の趣味の時間と電気代くらいなのでほぼタダですし、希少性の高いデジタルコンテンツや情報は商品寿命が長く、数年に渡って売れ続けるので赤字か黒字かという視点で考えた事はないですね。
極端な事を言えば100円で売ってみて売れる場合は、毎月少しづつ売れなくなるギリギリまで値上げしていけばいいと思っていますし、逆に100円でも売れないコンテンツはそもそも必要としているユーザーがいないという事なので、値付け以前にコンテンツネタの練り方を見直す必要があります。
価格の決定は儲けにダイレクトに影響する重要な要素ではありますが、個人のフットワークを生かして売ってみてダメだったら上げたり下げたり変えてみる、くらいに考えて次々と行動してく方が最適解に早く近付けると思ってます。
【具体例】
それでは今回サンプルとして自作した「コピペで動くせどりツールのスクリプト」に値段を付けるならどれくらいが適切か考えてみます。
STEP1:まず競合サービスの料金から調べて行きますがコピペスクリプトは現状競合がいないので、有料せどりツールの形まで仕上げたらどれくらいの価格で提供できるか、でまずは調べてみます。
有料のせどりツールは無数に存在するのでざっとサービスの価格を確認するとおおよそ2,000円~10,000円/月で展開しているサービスが多く、電脳せどりに特化した類似機能で見てみると恐らく2,000円/月前後が同等なんじゃないかと思います。
ただし機能を提供し続けるツール/アプリと読み込んで理解したら再訪問はしにくい文章を主体としたコンテンツでは、次のようにお得感のある売り方は異なります。
区分 | ユーザー行動 | お得感のある売り方 | 理由 |
ツール/アプリ | 使う | サブスク | ユーザーがせどりを止めるまで使い続けるので買い切りよりも値段を抑えたサブスクの方がお得感が出るし、とりあえず1ヶ月だけ使ってみようかという心理で導入ハードルも下がる。 |
文章コンテンツ | 読む | 買い切り | 内容を理解したら基本的に再訪問はしない、これをサブスクにするとユーザー視点では読まない新聞を月額契約しているような物なので、買い切りの方がお得感が演出できる。 |
つまり今回作成したスクリプトコード&解説というコンテンツはサブスクとは相性が悪く、買い切りで売る方が望ましいと僕は思うので2,000円/月と同等の買い切り価格はいくらかを考える必要があるなぁと課題を抱えながら次に進みます。
STEP2:作成したコンテンツの希少性を考えてみます。これはもちろん読んだ人がせどりツールを自力で開発できるようになるスクリプトコードとその解説自体がコンテンツであり、ネット上に類似コンテンツが存在しない独自性です。
ただしこの独自性がSTEP1の月額2,000円に対して純粋にプラス材料かというと疑問で、せどりツールを使って商売をしたい人と「せどり ツール 作り方」でたどり付いたユーザーではお財布事情が異なるからです。
どういう事かというと「せどり ツール 作り方」で情報を調べているユーザーの動機は大きく二つに分けられると思っていて、一つは「月額のせどりツールを買うほど資金に余裕がなく自作せざるを得ない」、もう一つは「せどりツールを開発して誰かに売りたい」という動機がほとんどだと思います。
どちらの動機で訪れたユーザーも財布のひもは固いハズです。前者はそもそもお金が無く、後者は技術力に自信がある事が予想されるのでヒント程度の情報で開発を進められるでしょう。つまり、今回作成したコンテンツに対する見込み客の購買意欲が、月額せどりツールの見込み客と比較して相対的に低い事が予想されるので価格は抑えめの方がいいかもしれません。
STEP3:今回のコンテンツを使う事でユーザーが得られる価値を定量的に価格で考えてみます。これはシンプルにせどりツールを自作できれば月額2,000円を払う必要がなくなる事です。
ではどのくらいのイニシャルコスト(買い切り)であれば今後抑えられるランニングコスト(月額)に対してお得感が出るかと言うと、「何か月使えば元が取れるか」という分かりやすい考え方で計算できそうです。
もちろん自作したせどりツールを永遠に使い続けるなら買い切り価格がいくらでも元は取れますが、見込み客のボリュームゾーンであろう「稼げないせどらーは何か月で商売を辞めるか」に合わせてお得感を考えてみます。
せどりを辞めるまでの平均期間を計測するのは不可能ですが、全然稼げない期間が3か月も続けば何でも嫌になってくると思うので暫定的に「せどりツールは3か月で使うのを辞める」と仮定して値段を考えてみると、月額2,000円のサービスであれば6,000円を消費した所でせどりを辞める事になります。
つまり、買い切りの値段も6,000円前後であれば3か月で撤退したせどらーでも「月額サービス使ってても損は同じくらいだったな」と不満は持ちにくいんじゃないでしょうか。ただせどりツールを自作するには勉強や作業時間も必要なのでここは割引要素でしょうし、せどらーを辞めてもせどりツールの作り方は頭に残るのでプラス材料でもあります。
結論:総合的に考えて今回のコンテンツは3,990円~5,990円の買い切りでリリースするという感じでどうでしょうか?外注サイトでamazonのせどりツールが30,000~200,000円で取引されている事も考えると、それほど高くない価格なんじゃないかと思います。
これはリリース時点の価格なので今後の売れ方を見てさらにSTEP4/5を用いて価格を調整するのがベストです。
という事で例題のためだけに作ったコンテンツにしては価値のある物が出来上がったと思います。以降は販売や宣伝に関する内容がメインになるので具体例の提示はここで区切ろうと思いますが、コンテンツ作りの雰囲気を感じてもらう事が出来ていたら嬉しいですね。
買い切りかサブスクか(余談)
個人がお小遣い・副業レベルの活動をするという前提で、僕のオススメは買い切り一択です。
理由はサブスクを導入・維持管理するのにもコストがかかるので、取引量の少ない個人では簡単にペイできないからです。コストとは費用だけではなく導入・維持管理するための勉強や作業時間も含むので、フォロワーが数万人いるようなインフルエンサーでもない限り個人が得をするような手法ではないと僕は思っています。
一応チャレンジした事はありますが買い切りの有料コンテンツは普通に売れるのに、サブスクを利用してくれるユーザーは一人もいませんでした。サブスクを十分に研究したわけではないですが、少なくとも僕の取引量でサブスクを導入しても手間が増えるだけで得はしないなと思ったんで、シンプルに買い切りのみで対応しています。
⑥販売先のプラットフォームを検討する
完成した自分のオリジナルコンテンツをどこで販売するのが最適か考えてみます、これは選択肢が無数にあるのでカテゴリ毎に分けて比較してみました。
区分 | 例 | コスト | 集客力 | ハードル | 手間 | 備考 |
①自サイト | stripe,paypal | ◎ | △ | × | △ | 決済カートを自前のブログやサイトに導入、構築・維持の手間はかかるが手数料は最安 |
②ECショップ | base,stores | 〇 | × | △ | 〇 | 手軽で手数料も比較的安いが集客は自力で行う必要あり |
③ECサイト | amazon,楽天,yahooショップ | × | ◎ | × | × | ガチ店舗扱いなのでランニングコストが高く、手間もかかる |
④有料記事販売プラットフォーム | note,Brain,BOOKERS | △ | △ | 〇 | 〇 | 手数料は比較的高いが、手間がかからず集客力もそこそこ |
⑤アウトソーシングサイト | クラウドワークス,ランサーズ,ココナラ | △ | 〇 | × | × | お金を払う気のある見込み客は多いが登録・コミュニケーションなど手間が多い |
ご覧の通り一長一短ですが僕の場合は①ブログと④noteを併用しつつ、ツール/アプリを販売する場合と記事/スクリプトコードを販売する場合でこんな風に売り方を変えています。
区分 | ユーザーの導線 | 購入後のユーザーアクション | SEO効果 |
ツール/アプリ | 自サイト(集客)→note(購入・ダウンロード) | ツール/アプリの使用 | ダウンロード後サイトから離脱するのでSEO効果は弱い |
記事/スクリプトコード | 自サイト(集客)→note(購入・パスワード取得)→自サイト(閲覧) | 記事を読む | 購入した情報を長時間読み込むのでSEO効果大 |
要はコンテンツから生じるSEO効果をなるべく自サイトに還元したいので、購入後にSEO効果の高いユーザー行動をとりやすい記事/スクリプトはパスワードだけをnoteで有料公開し、パスワードで限定公開している記事をDIYプログラミングでじっくり読んでもらう形にしています。
一方でツール/アプリなどのソフトウェアを提供する場合は、ユーザーはダウンロード後ローカルやwordpressに移動して作業を始めるのでSEO効果はほぼ発生しないと考えられますんで、noteでそのままダウンロードできるようにしています。
他のプラットフォームではなくnoteを選んだ理由は、簡単・知名度・比較的クリーン・特商法に対する庇護が主な理由です。元々は①のpaypal決済のみでツールを販売していたんですが、簡単に売上を増やす方法を考えていたらnoteへの移行が効果ありそうだったんで1年前くらいから徐々にnoteに移行していった感じですね、売上は3割増しになりました。
販売先についてはこのサイトがオススメ!という絶対的な物はありません、これからも色々な販売プラットフォームが誕生・淘汰されて常に変化すると思うので、皆さんの環境や条件に合った最適なプラットフォームを選ぶべきです。
一つ言えるのは個人がお小遣い・副業レベルの規模で活動する場合は「小さく初めて手堅く育てる」のが重要だと思ってるので、準備や勉強の段階で稼げるかも分からない分野に大きく投資するのは避けた方が良いです。最小コストですぐに始めてユーザーの反応がなければ撤退、あれば投資(お金・時間・リソースなど)を増やすという形の方が低コスト・短時間で成果が出やすいです。
⑦ユーザーにぶっ刺さる記事を書く
ここでは僕が記事を書く際に必ずチェックする読者ぶっ刺さりポイントをすべてご紹介します。真似出来る要素があったら遠慮なくパクって皆さんの記事書きに役立てて下さい。
タイトルで対象ユーザーを絞る
記事タイトルで訪問ユーザーを絞るでご紹介した内容の繰り返しになりますが、結構大事なのでもう一回お話します。
広告なしマネタイズではニッチな問題にフォーカスし、小さい市場で独占的な強い影響力を構築する事を目指します。そのためには記事タイトルに複数の関連キーワードを盛り込み読者を絞る事で、希少性・専門性の高い情報を狙ったユーザーに届くように工夫しています。
僕の場合は派手に煽るような文言は使いませんが、しっかり検証した数字だけで十分インパクトは演出できると思っていて、例えばこの記事のタイトルにある「4年300万円」って事実をそのまま言ってるだけなんですが視線に入ったら目に留まると思うんです。
計算すれば6万円/月くらいなんで大した金額じゃないですが、アイキャッチ的なインパクトは十分に演出できるので何かしらの数字をタイトルに盛り込むのも効果的だと思います。
記事のサムネイルはyoutubeを参考に作るべし
CTRの高いサムネの作り方に関してはyoutuber達の研究が参考になります。「youtube サムネ コツ」で調べて最新の作り方を参考にして記事サムネを作るのが手っ取り早く成果がでると思います。例えば僕がnoteで販売しているツールのサムネはこんな感じです。
ご覧の通り、僕がサムネを作る際に一番気を付けている事は「キャッチ―なキーワード」で「デカすぎるくらい大きく」文字を入れてるようにしています。記事の一覧に表示されるサムネのサイズでも内容が伝わるようにしたいのが理由です。
他の記事と一緒に並べられるとこれでも目立ちにくいですよね、もっと文字を大きくしてもいいくらいです。重要なのはカッコいいとか綺麗とかじゃなくて、悩みを抱えているユーザーに対してこの記事の内容はあなたの問題を解決できますよとサムネだけでも伝わる事です。
僕はサムネの加工に「PhotoScape X」という無料ツールを使っています。動作が軽くシンプルで使いやすく文字や枠を入れたりモザイク加工などサクッと作れるので愛用しています。
アイキャッチで手を抜かない
アイキャッチにフリー素材使っていませんか?そこ差別化ポイントですよ。
僕の場合は記事内に掲載しているアイキャッチは基本的にすべて自前で作成していて、ソースコードの重要な部分だったりツールの出力結果・エラー画面など読者が理解を深めるための添付資料枠として使っています。
読んでいる人に伝わりやすいコンテンツとは「文章 << 画像 <<< |越えられない壁| <<< 動画」だと思っているので、文章以上に訴求効果の高いコンテンツを埋め込めるアイキャッチはユーザーを引き込む重要ポイントです。
僕がよくやるのは「AG-デスクトップレコーダー」で操作画面を動画保存し「davinci resolve」の無料版で編集して動画化します。これを記事の一番最初に掲載する事で興味のあるユーザーをがっちり掴み、他のブログとの大きな差別化要素になっていると思います。
作成した動画は直接wordpressにアップロードして掲載する事もありますし、youtubeへアップロードしてからブログへ埋め込む事もあります。ツール/アプリを作った時なんかは宣伝も兼ねてyoutubeの方にアップロードしてますね。
例えばyoutuner解説動画の解析データを見てみると平均再生率が50%近くあり、動画を再生したユーザーの約半数が最後まで視聴している事が分かります。この事からも記事のヘッダーへ結論の動画を掲載する事は多くのユーザーの興味を引いている事が分かります。
絶対外さない鉄板ネタ
どんな内容の記事でもユーザーの関心を強く引く3つの要素があります、それは「実際にやってみた・解析データ・お金」の3つで、僕も可能な限りこれらの要素を掲載するようにしています。さらにベストなのはこれらを文章だけで伝えるよりも、エビデンスとなるような画像や動画も併せて掲載する事でより説得力が高まります。
この記事の構成を思い出して下さい、まず冒頭で4年300万円の画像を掲載し「お金」の要素で興味を引いて、ケーススタディでは「解析データ」も少し公開しましたね。この章では広告なしで稼げるブログを構築する手順の具体例としてコンテンツ作りを「実際にやってみた」事も気付かれたと思います。全部使ってるでしょ?
この3要素の面白い所はどんな記事ネタにも応用できる所なので、お金やデータを公開する事に抵抗がある方も多いと思いますがライバルと簡単に差別化出来る要素として覚えておくと、記事のボリュームアップに困った際に役に立つかもしれません。
手順や操作は考える余地のない脳死作業で済むように作り込む
作り方とかやり方を解説しているのに読んでも理解できない記事ってたまにありませんか?
僕の読解力がないだけかもしれませんがマニュアル的な手順や操作を説明する場合、読者に読解力を求める方が間違っていると僕は思います。書いてある内容に沿って手を動かすだけで小学生でも同じ結果を再現できるように、画像・図・動画を用意して限界まで分かりやすく配慮するのが大切だと思っています。
実際僕がどんな感じで操作マニュアルを作っているか具体例を出すと、youtunerマニュアルにザッと目を通して貰うのが分かりやすいと思います。
こんな感じで、自分で思い付く限りバカ丁寧にマニュアルを作るようにしています。脳死マニュアルを作り込む理由は色々ありますが、一番大きいのはユーザーからの問い合わせ頻度を減らすためです。
問い合わせを受ける事自体はコンテンツに興味を持って貰えているという事なので悪くは無いんですが、読者に情報を上手く伝えられないというクオリティの低さが招いた問い合わせは双方にとって有害で、ユーザーが問い合わせを送るための手間も管理人が問い合わせを読んで回答する手間も、もっと伝える工夫をしておけば省けたハズなんです。
読者がせっかく興味を持ってくれているのに、他人の時間も自分の時間もダブルで無駄に消費するという愚かな構造を「問い合わせもらった!売れるかも~☆」と勘違いしないように僕は気を付けています。
1回寝て余計な文章を消す
記事を書いていると気分が乗ってきて例え話とか比喩表現みたいな文章を盛っちゃう事がある(自分だけ?)と思いますが、僕はなるべくユーザーの悩みを解決するのに直接必要ない文字は消すようにしています。
これはブログの方向性とか記事の内容にもよると思いますが、ウチはプログラミング系の技術や知見を研究発表のような形で公開する事でユーザーに価値を提供しているブログなので、記事自体の読み物としての面白さは当ブログでは価値にならないんじゃないかと思ってます。
当ブログを例に挙げると、訪問ユーザーの多くはプログラミングでお小遣いを稼ぎたいと思って訪れるワケですが、ここで僕が昨日食った美味いビーフシチューの話をしても何の価値にもなっていなくて、むしろ勉強熱心なユーザーほどイラッとするんですよ、聞いてねーよって。
中途半端にSEOとかユーザー滞在時間とか考え始めると文章盛り盛りにしがちですが僕は逆効果だと考えていて、必要な情報を必要な分だけ提供できるように記事を書いています。余計な文章を書くくらいなら作業風景や手順を動画化して記事のトップに埋め込む方がSEO効果高いと思いますよ。
なので、情報の押し付けにならないように記事を書いてから1回寝て脳みそをリセットすると、深夜テンションで書いたノリノリの文章を冷静な自分で見つめ直す事ができます笑、ノリノリがダメなんじゃなくて訪問ユーザーにぴったりマッチしたコンテンツのみを提供するのが大事だと思っています。
最適なペイウォールの区切りを考える
僕の場合ですがスクリプトやツールの仕組み・作り方まではほとんど隠す事なく記事の無料範囲で公開しているので、元々プログラミングができる人はそこまでの情報で同等の機能は自作できていると思います。
このような多少ヒントさえあれば自分で作れちゃうユーザーは見込み客ではないので、ブログの稼ぎという意味ではあまり意味のない読者に思えるかもしれませんが、彼らのような出来るユーザーは当ブログを参考にしながらスクリプトを自前で書くので、完成までの作業時間がそのまま当サイトの滞在時間になり、作業期間中は再訪問し続けてくれます。
つまり、直接お金は落とさなくても検索エンジンの評価を爆上げしてくれる重要なユーザーさんなんです。
一方でヒントだけでは技術的・時間的に自作できないユーザーが当ブログにとっての見込み客で、こういったユーザーに対してコピペするだけで動いてすぐに問題が解決する特効薬的なスクリプトを有料で提供したいわけです。
言わば1本の記事の内でフリーミアムのモデルが成り立っているとイメージして貰えばわかりやすいかもしれません。
こういう事を考えると、ブログ訪問者のうち無料範囲を熟読し検索エンジン評価を上げてくれるユーザーと、有料範囲のコピペコードを利用してお金を落としてくれるユーザーの線引きというのが、そのまま記事の無料・有料の公開範囲基準になると考える事ができます。
具体的に言ってしまうと、見込み客がギリギリ自作できない範囲まで情報を無料公開するのが、記事の検索順位を上げつつ見込み客にもコンテンツを買って貰える両得な方法だと考えています。
ユーザーに買ってもらいやすい記事のボリューム
記事のボリュームとは文字数の事でもありますがその記事テーマを構成している章(見出し)の網羅性でもあり、一昔前に流行った情報商材のLPのような延々とユーザーの不安を煽り散らかして、コンテンツの中身には触れず文字数だけを稼ぐ構成をボリュームがあるとは言いません。
10個の見出しから一つの結論を話すような記事であれば、僕なら結論を最初に書きつつ内容の7-8割くらいまでは無料で公開します。経験上、無料範囲部分の情報だけで価格分の価値は十分あったなと読者に思わせる事が出来れば買って貰える可能性は高くなるっぽいです。
ユーザーが購入を迷う動機の大きな要素として価格の大小以前に「こんな謎ブログにクレカの情報入力してお金払って大丈夫か?」という購入に値する信用みたいな物がそもそも絶対的に足りなくて、それを独自性・希少性の高い練り上げた情報をたっぷり先に読ませて少しでも補うわけです。
ただし単純に無料範囲を広げれば購入者が増えるかというとそうでもなく、知識や能力の乏しいユーザーでも簡単に問題を解決できるような工夫した手順や一般的には知られていない方法部分は有料で公開する事でマネタイズポイントを確保するのがコツです。
無料ヒートマップでABテスト&記事リライト
ユーザーにぶっ刺さる記事を書くためには必要とされている情報を的確に提供する必要があります。wordpressには無料で使えるヒートマップのAurora Heatmapというプラグインがあり、記事の閲覧者がどこをクリックしたかを記録して視覚的に表示する機能が利用できるようになります。
このプラグインの使い方は公式のマニュアルもありますし解説しているブログもあるのでここでは省略します。
上記の画像はyoutubeまとめサイトの作り方を解説したシリーズのうち「YouTube APIの使い方とブラウザだけでデータ取得する方法」という記事の一部なんですが、公式マニュアルへのリンクよりも適当に書いたサンプルリクエストURLが比較的多くクリックされていて僕としては意外な結果になりました。詳しく学べるけど時間のかかる公式マニュアルよりも、すぐ目の前にあるコピペコードで十分というユーザーが想定よりも多かったという結果です。
このように、筆者が思う面白ポイントと読者の面白ポイントがズレるというのはABテストあるあるで、この差を埋めて読者の面白ポイントを増やしていくのが記事のリライトです。自分の好きなように記事を書き直すんじゃなくて、ヒートマップやgoogle analyticsのように時間の経過で溜まる有益な情報を最大限に活かし読者のニーズにピントを合わせて記事を修正する事が重要です。
ヒートマップの結果は「文章以外のコンテンツに対するポジティブ反応」を見るのに優れているので、ボタンだったり埋め込み動画だったり参考リンクみたいな文章の説明を補足するサブコンテンツが、どれだけ読者の興味を引いているかを定量的に比較する事が可能です。
こういった情報を利用して記事のクオリティを向上させるのがリライトの基本的な手法の一つである「ABテスト」です。クリックされていない要素は読者の興味をひかなかったとして別の要素と入れ替え、読者の興味と関連性の高い要素を増やす事でgoogle analyticsの統計情報が改善され、結果的に検索順位が上がる可能性が高まります。
ちなみに文章を含めたコンテンツ全体に対する読者の評価は普通にgoogle analyticsの統計やsearch console insightsで確認できる検索キーワードや検索順位だと言えます。
ABテストの良い所はセンスとか才能とか一切関係なく、たまにチェックする程度の努力量を継続するだけで①だれでも成果が出る、②現状維持以上にクオリティが上がる、という点です。仕込んでから結果が出るまで時間は掛かりますが、逆に言えば時間以外にリソースを消費しない改善手法とも言えて投資と同じように時間の経過を価値に変えるコスパの良い技術なんです。
⑧返金対応する?しない?
流通しているデジタルコンテンツの多くは返金に対応していません。これはデジタルコンテンツが「容易にコピーできる」事が理由で、例えばアプリを1個ダウンロードしてローカルにコピーし使えないから返金してくれと言われたら事実の確認のしようがないため、パクられた上に金も払って貰えないという提供者側にとって大きなリスクになるからです。
と、納得できるような理屈で僕も当初は考えていたんですが、デジタルな文章コンテンツに関しては読んでいる時点で読者の脳みそにコピーされているような物なので、情報を提供する有料記事に関しては返金OKにしてみました。
ここで驚きの事実が発覚します。有料記事を200件弱提供しても返金要求は1件だけだったんです。返金OKって書くだけで返金する人いないのに他のデジタルコンテンツと差別化できるんですよ?僕にとって令和最大のショックでした。
もちろん記事を作り込む拘りや読者を絞り込んで提供しているというDIYプログラミングの特性も大きく影響していると思います。でも返金率0.5%ですよ?これが10倍に悪化しても返金OKを付ける価値はあると僕は思います。
繰り返しになりますがこれは誰でも再現可能な技術というワケではなく、読者の期待に応えられない有料情報であれば当然返金要求されるべきとも考えています。ここまでご紹介してきた手法でコンテンツや記事を作り込んでいれば返金対応を実験的に導入してみるのもありなんじゃないかと思います。
⑨アフターサポートは丁寧に
有料コンテンツを提供していると購入者から「動かない・使えない・分からない」という連絡が必ず来ます。頻度の目安としては僕くらいの規模で1回/週程度のペースで問い合わせがくる感じです。
最初は結構ビビりますが、作った物がきちんと動作しているなら問題ないので相手の状態を確認して対処法を教えればいいだけです。極まれに横柄でクソみたいな人間にあたる可能性もありますが、客商売をしていれば仕方のない事なので頑張って丁寧に対応しましょう。
僕がスクリプト/ツールに関する問い合わせ対応を行う際のコツとしては、相手はプログラミングに明るくないユーザーが前提なので基本的に原因を特定するに足る情報を教えてくれません。またエラーメッセージなどはコピペではなく口語の雰囲気で何となく伝えてきます。
相手も何を伝えれば解決するのか分かっていない状態なので、必要な情報のコピペやスクショを送るように丁寧に伝えるようにしています。プログラミングの質問サービスみたいな対応をしちゃうと喧嘩になりかねないので丁寧を心がけましょう(‘ω’)ノ ←雰囲気を和らげるにはウザくない程度に顔文字を使うのも効果的です。
稀にですがアフターサポートを丁寧に行っていると数百円の投げ銭をくれるユーザーさんもいたりします、報酬を期待してやっている事ではないんですが、やっぱり嬉しいですしもっと丁寧に対応しようというやる気になります。
⑩購入者の意見をフィードバックして完成度を高める
読者や利用者から改善や機能追加の要望が届く事がありますが、これはコンテンツのクオリティを上げる大チャンスなのでウザいとか思っちゃ勿体ないです。お金を払ってくれる上に直接儲けが増えるかもしれないヒントを教えてくれる太客なので、こういうユーザーはなるべく大切に対応しましょう。
実際に僕が提供しているyoutunerというwordpressプラグインは利用者からの要望を詰め込みまくって現在のような多機能な感じに落ち着きました。リリース当初のバージョン1.0.0はもっと単純で使いにくかったんですが、幸運にも多くの方に使って貰えた上にアドバイスまで頂けました。
改善要望を機能として追加していく度に問い合わせの頻度は減り、今ではyoutunerに関しての問い合わせは1回/月くらいしか来なくなりました。マニュアルも含めてブラッシュアップしてきた効果が確かに出ていると感じます。
利用者からの要望や改善案は僕ら作り手からすると、作りが悪い・出来が悪い・高い・他にもっといい物があるなど悪口に聞こえてしまう事も多いと思いますが、本質は応援であり激励です。期待していなければ相手もわざわざ問い合わせなど送ってきません。
コンテンツをリリースした後でもできる数少ない稼ぎポイントなので大切に対応する事をオススメします。
⑪マルチチャネル化で可能性を広げる
最初から手広くやるのはイニシャルコストや管理の手間からオススメできませんが、すでに集客~販売までの流れが完成し安定して売れている状態になれば、さらなる売り上げアップ作戦の一つとしてマルチチャネル(多店舗展開)も視野に入れても良いと思います。
もし扱っているのがデジタルコンテンツであればマルチチャネルは相性最高で、デジタルコンテンツはコピーで簡単に増やせますし有料記事であれば閲覧権のような形でお金が入ってきます。つまり、取引量を増やしてもコストは問い合わせ対応の手間くらいしか増えません。
ただし多店舗展開は集客力のあるプラットフォームを選べば有効ですが、集客力のない所で売るのは手間が増えるだけです。広告費を投入して集客するのであればプラットフォームはどこでも大差ないので、ランニングコストと維持管理の手間で純粋に比較して良いと思います。
まとめ
ご清聴ありがとうございました、DIYプログラミングの4年間の集大成いかがだったでしょうか?全ての情報がすぐに使える物ではなかったかもしれませんが、知ってるのと知らないのとではネットビジネスへの取り組み方がちょっと変わってくるんじゃないかと期待しております。
記事の内容がお役に立てたら嬉しいです、質問や依頼などありましたら遠慮なくご連絡下さいm(_ _)m
個人開発プログラマーを応援するメンバーシップを始めました('ω')ノ
質問・要望・共同作業など、みんなのやりたい事をスマイルがお手伝いします。立ち上げたばかりでよく分かってないので、とりあえず何でもありやってみます。
コメント
はじめまして。
いつも楽しく拝見させていただいております。
今回の記事もとても読み応えがありました。
私は当サイトが某アダルトアンテナサイト自動化の記事を公開している頃にお世話になりました。
プログラミングの理解が浅い私でも、何度も記事を読み直しながら自動化できた体験を鮮明に覚えています。
(その頃から勝手に師匠と思っています。笑)
その事がキッカケとなり試行錯誤しながらも独学でプログラミングスキルを鍛えました。
現在はアダルトジャンルでブログや自作ツール、有料データなどを公開したりもしています。
作り込みの荒さ、甘さは残りますが、直近ではアダルトサイトの構築も行えました。
(URLを記載しました。覗いていただけると嬉しいです。)
ここまで成長できたのもDIYプログラミングに出会えたお陰と思っています。
ただやはり今回の記事を読むと学びが多く、自分の運営にも取り入れるべき発見が多くありました。
これからも勉強させていただきます。
長々と書いてしまいましたが、キッカケを与えてくれたお礼をさせていただきたくコメントしました。
いつも有難うございます。これからも楽しみにしています。
DIYプログラミングのスマイルです(‘ω’)ノ
僕の知見を引き継いで活動されている方がいると知り驚きました、当時燃やした情熱は無駄じゃなかったと供養された気持ちです。
弟子さんが構築されたサイトも拝見させて頂きました、とても立派なサイトに仕上がっていましたし、程よく自動化されていてルールを守りつつ楽して稼ぎたいという工夫が随所に見られ、僕と思考が似ているようにも感じました笑
余計なお世話かもしれませんが、今の僕がさらに手を加えるなら個別ページに条件付きの得を閲覧者に与えてが動画レビューを自分から書き込むような仕組みを作ると思います。もしくは集客方法が検索メインであれば動画概要を取得して文章生成APIとか要約APIを通して、オリジナルの文章コンテンツを自動生成するような仕組みも入れるかなぁと思いました。
お互い自分でやっちゃうタイプだと思いますが、何かあったらいつでもご連絡下さいm(_ _)m
スマイルさん
ご返信有難うございます。
サイト閲覧及びアドバイスまでいただき感謝です。
文章生成APIは盲点でした。調べて実装できるようチャレンジしてみます。
「…個別ページに条件付きの得を閲覧者に与えてが動画レビューを自分から書き込むような仕組み…」
これは「個別ページにユーザー投稿型の動画レビュー機能を実装してみれば?」という正しいであってますでしょうか?
せっかくのご助言ですため理解しておきたく…。
お手隙の際にご回答いただけると幸いですm(_ _)m
お疲れ様です(‘ω’)ノ
> これは「個別ページにユーザー投稿型の動画レビュー機能を実装してみれば?」という正しいであってますでしょうか?
基本形はそれなんですが前に考えたのはもう一歩踏み込んだ仕組みで、閲覧者にレビューとかコメント書いて下さいって言っても書いてくれる人はほとんどいないので、レビュー書いてくれればこんな得がありますよって構造を仕組みにすると書いてくれる人も結構増えるんじゃないかなって考えてました。
例をあげるならレビュー1件で50円あげます・データ100件あげます・この機能を10回使えますとか、閲覧者のレビュー書きを労働と捉えて何かしらの対価を付与するような仕組みだと、動く人が増えるんじゃないかと思ってました。
まとめサイトにそこまでやるかというそもそもの問題はあると思いますが、オリジナルコンテンツの比率が高いページが自動的に増えていくので長期的には検索集客に効果ありだと思ってます。未検証ですが笑
よろしくお願いしますm(_ _)m