パチンコ・パチスロで勝つには店選びが一番重要だ!と勝っている人の話で聞いた事があるような気がしますが、それが実際自分の収支にどれくらいインパクトを与える要素なのか定量的に数字で示した例を僕は見た事がありません。
以前作成した「パチンコ・パチスロデータ収集・分析ツール」で遊戯データが溜まってきたので、一番粒度の高い末端の遊戯データをベースに優良店をpythonで探し出してみようと思います。
「パチンコ・パチスロをプログラミングで攻略」シリーズを未読の方は下記の記事から読むと楽しいと思います(‘ω’)ノ
「勝てる店」の定義
勝てる店と言うと高設定が大量に投入されている店をイメージする人も多いかと思いますが、大切なのは「出る台に自分が座れるか」だと僕は考えてまして、全台設定6を投入する店であっても並び順の店で閉店直後から数百人並ぶような店は勝ちやすい優良店とは言えないと思います。
なので、優良店の定義としては「設定状況が良さそうなのにあまりお客さんが入っていない店」とし、これを統計データから探してみます。
集計期間
僕の経験則ですがパチンコ屋さんのイベントや予算のサイクルって1ヶ月単位で区切られてる気がするので、とりあえず連続した31日分のデータを使って検証してみたいと思います。
本当はまるっと1年分のデータがあれば高い精度で検証できると思いますが、そこまでデータが溜まってないので今ある分で試してみました。
必要な要素と計算方法
上述の通り優良店を探すために必要な要素は「全台の平均出玉率」と「全台の平均ゲーム数」で、これらを店舗毎に計算し比較すれば相対的に優良店かどうかが分かるハズです。なので、二つの要素を遊戯データから計算する方法を考えてみます。
ちなみにpythonのスクレイピングで収集済みの計算に利用できるデータは次の通り。

項目 | 内容 |
id | 連番 |
model_id | 機種id |
model_name | 機種名 |
store_name | 店舗名 |
unit_num | 台番号 |
big | big当たり回数 |
reg | reg当たり回数 |
art | art当たり回数 |
payout | 差枚数 |
start_game | 現在のハマりゲーム数 |
total_game | 当日の総ゲーム数 |
yesterday_cumulative_game | 前日までのハマりゲーム数 |
total_cumulative_game | 宵越しのハマりゲーム数 |
1台あたりの平均出玉率
「差枚数」データをpythonで収集済みなので出玉率の計算自体は簡単です。合計の投入枚数に差枚数を加減算して合計の払い出し枚数を計算して割って平均しているだけです。具体的には、
- ((ゲーム数 * 3 + 差枚数) / ゲーム数 * 3 )
という感じです。何よりも大変なのはデータサイトから「差枚数」を取得するというプロセスで、自動収集できるようになるまで結構工夫が必要でした。データサイトから差枚数を取得する具体的な方法は「スクレイピングで大量のパチンコ・パチスロデータを一気に収集する方法」で詳しく解説しています。
1台あたりの平均ゲーム数
台毎のゲーム数(=回転数)もpythonで収集済みなので、これらを合計した値と1ヵ月間に設置してあったパチスロの台数を合計して延べ台数を計算し割って平均を出すだけですね。
- 1ヵ月間の合計ゲーム数 / 1ヵ月間の延べ設置台数
集計結果のグラフ
という事で、延べ1ヶ月82,575台分のパチスロ遊戯データを集計した結果がこちら。

各カラムの意味は下記の通り。数値はすべて1か月間の全台合計値
項目 | 内容 |
big | BIG回数 |
reg | REG回数 |
art | ART回数(そもそもカウントされていない店も多い) |
payout | 差枚数(打ち手視点) |
total_game | ゲーム数 |
p_prob | 出玉率 ( (ゲーム数 * 3 + 差枚数) / ゲーム数 * 3 ) |
unit_count | 延べ台数 |
total_game_avg | 1台当たりの平均ゲーム数( ゲーム数 / 延べ台数 ) |
出玉率と1台当たりの平均ゲーム数をグラフ化してみるとこんな感じに。

考察
グラフを見る限りそれなりに差が出ている感じですね、とりあえずH店は鬼ボッタクリと判明したので絶対に近づきません笑。集客の悪さを平均設定の低さで補って利益を確保している感じでしょうね、恐ろしい。
設置台数(unit_count)が一番多く99.5%という高い出玉率を誇っているE店が一番優良店と言えそうですね。もしくは1台辺り1,857ゲーム/日しか稼働していないのに、99.2%も出玉率を維持しているF店もライバルが少なくかなりの優良店と言えます。
A店に関しては99.4%と出玉率が高いですが、total_game_avgが2,867ゲームと高稼働なのでライバルが多く狙い台が取りにくい事が予想されます。今回の趣旨からは優良店とは言いにくいですね。
実際の立ち回りではもっと細かく設定の傾向を調べる必要があると思いますが、期待できそうなパチンコ屋をまとめて調べるには便利なメソッドができたかなぁと思いました。こういうのはプログラムで計算できるようにしておけば、普段行かない店の状況も毎日時間を掛けずにチェックできるので仲間がいなくても立ち回りの幅は大きく広がると思います。
店側の利益を考えてみる
1か月間合計の差枚数が分かればホールの1ヶ月の利益も予想できそうですよね、今回分析したホールのパチスロ部門の利益はこんな感じになりました。
ホール名 | 1ヶ月間の利益 | 1台辺り利益 | 平均設置台数(店の規模) |
A店 | + 12,907,740円 | + 1,009円 | 413台 |
B店 | + 7,345,180円 | + 1,197円 | 198台 |
C店 | + 6,348,400円 | + 1,418円 | 144台 |
D店 | + 18,480,620円 | + 1,268円 | 470台 |
E店 | + 11,797,100円 | + 695円 | 548台 |
F店 | + 13,917,980円 | + 860円 | 522台 |
G店 | + 8,510,180円 | + 1,668円 | 165台 |
H店 | + 13,112,060円 | + 2,070円 | 204台 |
差枚数に20を掛けただけの簡単な計算ですが、だいたいの規模感は合っていると思います。
台辺りの利益額まで計算するとかなり店選びしやすくなりそうですね、やっぱりE店・F店の甘さが際立っていて1台辺り1,000円未満しかお客さんから抜いていませんでした。さらにH店のぼったくり具合もヤバさが際立っていて、設置台数が2.5倍以上あるE店よりも月間の利益(=客から抜いた額)が上回っています。
あとは集計していて気付いたんですが、イメージ的に店側が出玉率を1%変動させると約1,000万円も月間利益が変動する感じでした。僕ら打ち手側の出玉率1%と店側の出玉率1%では利益に対するインパクトが3桁くらい違うようです。
グループ店舗の傾向
今回集計対象とした店舗はA-D店・E-F店・G-H店が同じ系列のグループ企業で、系列店舗毎に台辺りの利益を集計し1台辺りの平均利益を出してみます。
系列名 | 所属ホール | 1台辺りの平均利益 |
α | A/B/C/D店 | + 1,223円 |
β | E/F店 | + 778円 |
γ | G/H店 | + 1,869円 |
1台辺りの利益額(=客から抜く額)には系列企業毎に大きな差が付いてる事が分かりました。優良系列のβとぼったくり系列のγを比較すると、約2.4倍も客から回収する金額に違いが出ていました。β系列なら4万負けで済む所をγ系列に行くと10万負けるという事ですね。
正直同じ系列でもホール毎にもっと利益に偏りがあるのかと思っていたんですが、ほぼ系列内の台辺り利益の平均値にホールの台辺り利益も±10-20%の近似値で収まっている印象ですので、まずは系列企業の予算があってその範囲内に収まるように設定や釘を配分している事が裏付けられたんじゃないかと思います。
サンプルコードとテスト用のCSVデータ
今回僕が作成したpythonのコードと検証用のCSVデータ(パチスロ遊戯データ)はセットで下記に置いておきますので、遊んでみたい方はダウンロードして試してみて下さい。
ちなみに検証用のパチスロ遊戯データCSVは僕の創作ですので実際の店舗データではありません。優良店を探すメソッドのサンプルデータとしてご利用下さい。
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